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眼底の状態
黄斑部は錐体が集まり、中心窩は最高の視力を可能にする所です。
若く、眼の良い人は、黄斑部の反射が強い傾向にあります。
視神経乳頭は、視神経の神経線維が集まり、Mariotte盲点となる所です。
Mariotte盲点は、固視点の耳側15°の位置にある、直径5°の円形の視野欠損の部分です。
主要眼底所見
- 視神経乳頭
- 発赤・境界不鮮明
- うっ血乳頭・・・両眼性で視力良好、持続で視神経萎縮となり失明
- 蒼白
- 視神経萎縮・・・褪色し、視力の減退
- 単性視神経萎縮
- 炎性視神経萎縮
- 網膜性視神経萎縮
- 緑内障性視神経萎縮
- 遺伝性視神経萎縮
- 視神経萎縮・・・褪色し、視力の減退
- 陥凹
- 緑内障
- 発赤・境界不鮮明
- 網膜
- 出血・白斑
- 糖尿病・高血圧
- 出血・白斑
- 網膜血管
- 口径細小
- 高血圧
- 反射亢進
- 動脈硬化
- 口径細小
主要眼底変化
- 乳頭
- 大小
- 大きい→遠視
- 小さい→近視
- 境界が不鮮明
- 視神経炎
- 偽視神経炎
- うっ血乳頭など
- 色
- 発赤→多くが境界不鮮明に伴う
- 蒼白→視神経萎縮
- 高低
- 突出→うっ血乳頭
- 陥凹→生理的陥凹、緑内障性陥凹
- コーヌス
- 先天性異常
- 半月状あるいは輪状に白色に見える
- 脈絡膜の透見・・・網膜色素上皮の萎縮・断裂
- 強膜の透見・・・脈絡膜の萎縮・断裂
- 大小
- 出血
- 網膜出血
- 表在性出血・・・神経線維層からの出血
- 網膜静脈閉塞症、高血圧性網膜症、乳頭浮腫など
- 深層出血・・・内顆粒層からの出血
- 網膜前出血・・・表在性出血が多い場合、内境界膜と硝子体膜との間にでる
- 網膜下出血・・・視細胞層より後方、網膜色素上皮の前方での出血
- 加齢黄斑変性など
- 表在性出血・・・神経線維層からの出血
- 硝子体出血・・・網膜新生血管の破綻、網膜出血の拡散
- 外傷、硝子体剥離、新生血管(糖尿病網膜症)など
- 脈絡膜出血・・・脈絡膜血管からの出血
- 加齢黄斑変性、外傷など
- 網膜出血
- 白斑
- 軟性白斑・・・境界不鮮明、大きく、軟らかい感じ
- 綿花様白斑、虚血による神経線維の膨化
- 硬性白斑・・・境界鮮明、小さく、硬い感じ
- 脂質ないし類脂質の沈着で網膜浮腫を示す
- 星芒状白斑・・・黄斑部で外網膜状層もしくは双極細胞層の走行の沿って放射状に配列
- 増殖性網膜症・・・新生血管の増殖に伴う結合組織やグリア組織の増殖により、索状、膜状の組織が出来たもの
- 軟性白斑・・・境界不鮮明、大きく、軟らかい感じ
- その他
- 色素斑・・・網脈絡膜萎縮、網膜色素変性症など
- 網膜の浮腫・混濁・・・びまん性・限局性混濁
- 血管・・・動脈・静脈の太さ、色、走行、血管壁の異常
網膜の10層(復習)
網膜の構造は、外側の脈絡膜側から内側の硝子体側に数えて10層あります。
- 網膜色素上皮・・・視細胞に栄養と感光物質を供給する
- 視細胞層・・・錐体(cone)と桿体(rod)がある
- 外境界膜・・・視細胞を固定する
- 外顆粒層・・・視細胞の核
- 外網状層・・・水平細胞が横の連絡をする
- 内顆粒層・・・双極細胞が視細胞と神経節細胞とを連絡する
- 内網状層・・・無軸索細胞が横の連絡をする
- 神経節細胞層・・・内網状層に多くの突起、神経線維層に1本の軸索突起をだす
- 神経線維層・・・神経節細胞の軸索突起、視神経乳頭を経て視神経となる
- 内境界膜・・・網膜と硝子体の境界膜
さらに、上の脈絡膜側の1~4を神経上皮層といい、脈絡膜血管で栄養されます。
硝子体側の5~10を脳層といい、網膜中心動脈で栄養されます。
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