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ブルーライトとは
ブルーライトとは、可視光線の一部(波長 380~495nm 前後の青色分)であり、太陽光や電球から出る光に含まれているものです。
- 日本工業規格による可視光線の定義
- 一般的に可視放射の波長範囲
- 短波長の限界は360nm~400nm
- 長波長限界は 760nm~830nm
デジタル機器の普及に伴い、液晶画面から発せられるブルーライトについての議論が盛んになってきました。
2011年頃から、様々な眼鏡販売店が『PC対応レンズ』を売り出すようになり、一気に有名になりました。
ただし、今では当たり前のようになった『PC用レンズ』も、以前から既に『ネッツペックコート』というPC用対応ができる別のレンズはありました。
- ネッツペックコート(ITO Lens)
- 光の透過を抑えた六角形状の特殊金属による網目コーティング
- レンズの外観は無色透明でありながら、光のまぶしさを軽減させコントラストを高める機能を搭載しています
因みに、ブルーライトをカットしたいのであれば、通常の紫外線カットレンズでも効果はあると考えます。
ブルーライトカットの効果
2021年4月の日本眼科学会での発表では、
『小児にブルーライトカット眼鏡の装用を推奨する根拠はなく、むしろブルーライトカット眼鏡装用は発育に悪影響を与えかねません』・・・とあります。
ただし、睡眠障害をきたす恐れがあり、『ブルーライト』をカットする事は、一定の効果が見込まれると認めております。
2015年のハーバード大学の研究でも、体内時計が狂い眠れなくなるということが実証されております。
夜間の『ブルーライト』は体内時計に影響を及ぼします。セロトニンが作られ身体が目覚めてしまうからです。
ただし、『ブルーライト』をカットしても、眼精疲労軽減の効果はないと米国の研究で報告されています。
パソコン画面などを見ていて疲れる原因に関しては、米国眼科アカデミーによると『集中による瞬きの減少による、ドライアイ』としております。
ブルーライトが眼に悪いと思わせるきっかけ
2018年7月5日に、世界最大の学術雑誌であるScientific Report(米国)による論文です。
網膜に存在する『レチナール』という光を受け取る分子を、癌細胞に加えブルーライトを照射した実験です。
『レチナール』を加えた方の癌細胞のみが死滅したというものです。
この事から、網膜でも同じ事が起こると考えたのが『ブルーライトが眼に悪い』と思わせるきっかけだと考えます。
ただし、この研究は癌細胞を用いた基礎研究であり、実際の眼での影響を調べた実験ではありません。
論文の著者も、『この実験結果は、ブルーライトを発するスクリーンを見続けると失明することは示していない』としております。
まとめ
ブルーライトをカットすれば、長時間ゲームをしても良いという訳ではありません。
子どもの場合には、家の中でゲームばっかりせずに外でも元気に遊びましょう。
特に、夜間にブルーライトを浴び過ぎると『生体リズム』に影響が起こります。
ただし、過度にブルーライトを恐れる必要はありません。
大衆の不安を煽るのは良くありませんし、一部の断片的な情報のみを信じ、踊らされることが無いようにしましょう。
ブルーライトカットは科学的根拠が乏しい為、付けたい人は付けて、付けたくない人は付けなければ良いでしょう。
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