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判断方法
上の線は、均一な間隔と太さで放射状に並んでいます。しかし、濃く見える線がある場合には乱視がある筈です。
片目にして、距離を変えたり、首を横に傾けてみたりしてみてね。
見る距離を離したり、近づけたりしてみても、特に濃い方向の線が無く、全体的にぼやける場合には乱視が無いかもしれません。
ただし、乱視が強くC−2.00D以上ある場合などは判別が難しいかもしれませんし、正確性は無いのでご参考程度にお願いします。
視力0.5位の方が、濃淡の判別が付きやすいです。首を傾けたら、濃い線も一緒に動くようならきっと乱視がありますね。
予想ですので、乱視があるかどうかの判断は自分でせずに、詳しくはお店で調べて下さい。
そして、『見えない』から、その原因の全てが『乱視』によるものでは無いです。乱視があるからといっても、屈折異常であって病気ではありませんし、乱視が無い方の方が少ないですよ。
放射線の見え方
- 例えば、横方向が濃く見える場合は、
- 物体が横方向に伸びている状態です
- ひらがなの『た』や『に』を『こ』と間違いやすい
- ランドルト環の『C』がわかりやすいです
- 近視矯正は90°方向で倒乱視といわれる乱視
- 進行する方向です
- 一方、縦方向が濃く見える場合は、
- 物体が縦方向に伸びている状態
- ひらがなの『け』を『い』や『り』と間違えやすい
- ランドルト環の『C』がわかりづらい
- 近視矯正は180°方向で直乱視といわれる乱視
- 眼を細めると特に見えやすくなります
もしも、濃い線が『縦』と『横』などの2つの方向が明らかに濃く見える場合には不正乱視というのが考えられます。そして、以下のチャートの黒い点を見てみて下さい。
上の方眼紙で、歪んで見えたりする場合には眼科さんで一度みてもらっても良いでしょう。
乱視とは
- 屈折の定義は、以下の機能のことです。
- 眼に入ってきた光線は屈折率の関係から、
- 角膜(屈折率1.38)で強く屈折され、
- 房水(屈折率1.34)がある前房ではあまり強く屈折されず、
- 水晶体(屈折率1.41)ではかなり屈折され、
- 硝子体(屈折率1.34)ではわずかに拡散して網膜に結像します。
- 角膜の屈折力は43.05D、水晶体は19.11D(最大調節時33.06D)です(厳密には縦と横方向では異なります)
- 眼に入ってきた光線は屈折率の関係から、
調節休止状態の眼に入る平行光線が結像する場所が、網膜の前方(近視)か後方(遠視)かで屈折異常が決まります。
- 乱視とは、
- どこにも結像しない屈折状態
- 焦点のように『点』にならずに、焦線という『線』になる
種類
- 乱視の種類
- 正乱視
- 直乱視、倒乱視、斜乱視・・・乱視の方向
- 単乱視
- 複乱視
- 混合(雑性)乱視
- 直乱視、倒乱視、斜乱視・・・乱視の方向
- 不正乱視・・・主に角膜表面の凹凸不正
- 正乱視
強主経線の方向が、直乱視は60°〜120°、倒乱視は0°〜30°、150°〜180°、斜乱視は30°〜60°、120°〜150°の範囲となります。
乱視補正
乱視は補正した方が良いのかどうかですが、勿論、補正はした方が良いです。補正をしないと、ピント調整の時に余分な調節が働いてしまい、眼精疲労の原因になります。ただし、掛けられる範囲での度数が良いでしょう。
特に、小児では乱視に限らず、視力発達の障害になる事もあります。
臨界期
生後の初期に適切な視覚刺激を受けなければ、正常な機能が発達しない一定期間(人は生後6か月~9歳位、2歳~4歳がピーク)があり、それを臨界期といいます。
乱視のみに関していうと、生後まもなくの視性刺激遮断(視方向)は、視覚皮質細胞の方向選択性に影響するという報告があります。
例えば、180°方向や45°、90°方向に反応する視覚野のニューロンがあります。それぞれの角度傾きに反応するニューロンの数が一様に分布しているのが一般的です。
しかし、生後遮断してしまうと、その方向の視覚刺激に反応しなくなります。
高度な乱視未補正が、臨界期後に生じている場合でも、補正眼鏡を装用し続けると徐々に方向選択性の正確性も増す可能性があります。
乱視補正はした方が良いですが、装用感は悪くなる事もあります。装用眼鏡での慣れの問題があります。
乱視補正をする場合には、用途などの様々な要素を考慮して決めましょう。
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