2026年度、1級眼鏡作製技能検定【学科試験の代表問題(※)と解説】

眼鏡作製技能士向けの問題

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(※)2026 年度から採用された CBT 方式で、受検者ごとにランダムに提示された問題の内の代表例

個人的な感想としては、AIで問題作成したかのようなクオリティーの低さでした。

1.調節休止状態で網膜共役点が眼前0.5mの眼で正しいのはどれか。

A.0.50D の近視
B.0.50D の遠視
C.2.00D の近視
D.2.00D の遠視

解答・・C

【解説】

入れ替え可能な2点を共役点といいます。遠点が眼前0.5mはD=1/0.5=2.00[D]の近視

共役点

2.角膜乱視が1.00Dの倒乱視で、残余乱視が0.50Dの倒乱視の場合、全乱視の予測で正しいのはどれか。

A.C-0.50D Ax180°
B.C-1.50D Ax180°
C.C-0.50D Ax90°
D.C-1.50D Ax90°

解答・・D(C-1.75D Ax90°

【解説】

角膜乱視から全乱視を推定するためにJaval’s rule を用います。

Javal’s ruleジャベールの公式・・ (全乱視)=1.25× (角膜乱視) −0.50D Ax90°
 全乱視=1.25× (−1.00D Ax90°) −0.50D Ax90°
    =−1.25 Ax90 −0.50 Ax90°=−1.75D Ax90° 

おや⁉ 答えが選択肢にありません・・・ということで、臨床で推奨される簡略式で計算してみます。

Javal’sの簡略式・・(全乱視)=(角膜乱視) −0.50 Ax90°
−1.00 Ax90°−0.50° Ax90°=−1.50D Ax90° (選択肢D)

角膜乱視が2.5D以下の場合には簡略化されたJaval’s rule(簡略化)、乱視度数が2.50を超える場合にはJaval’s rule(標準ルール)、若年者にはグロブナーの式が推奨されます。

Grosvenor’s ruleグロブナーの公式・・全乱視=0.84×(角膜乱視)−0.40D Ax90°
 全乱視=0.84× (−1.00 Ax90°) −0.40 Ax90°
    =−1.24D Ax90°

3.S-1.50D で補正される近視眼の眼軸が1mm長くなった場合、屈折補正度数で正しいのはどれか。

A. S-2.50D
B.S-3.50D
C.S-4.50D
D.S-5.50D

解答・・C

【解説】

1mmの伸展で約3.00Dの近視化となるため、S−4.50D

4.20歳代以降に現れる水晶体の加齢変化に関する記述で誤っているのはどれか。

A.黄変し、可視光の短波長領域の透過率が低下する。
B.紫外線の透過率が高くなる。
C.無調節時の厚みは厚くなる。
D.硬化し、弾力性が低下する。

解答・・B

【解説】

加齢に伴い水晶体たんぱく質(クリスタリン)が糖化し、黄色の色素が蓄積していきます。この色素は青色光と紫外線を吸収するため透過率を下げます。

5.屈折補正度数が S+2.00D で調節力 2.00D の眼にS+4.00D の眼鏡を装用させたときの近点で正しいのはどれか。

A.眼前50cm
B.眼前40cm
C.眼前25cm
D.眼前16.7cm

解答・・C

【解説】

装用距離を無視した場合、(度数)=1/ (焦点距離)から
近点は1/ (−2.00眼の要素+2.00調節力+4.00眼鏡) =0.25[m]=25cm

仮に装用距離12mmの場合では、1/ (−2.049+2.00+4.202) ≒0.241cm
↑装用距離の計算式:D/ (1-D×0.012) を使用

6.屈折補正度数がS+2.00Dで調節力1.00Dの眼にS+2.00D、ADD+2.00Dのバイフォーカル眼鏡を装用させたとき、遠用部・近用部のいずれを用いても明視域に入らない位置はどれか。小数点以下は四捨五入している。

A.眼前100cm
B.眼前65cm
C.眼前50cm
D.眼前40cm

解答・・B

【解説】

遠用部の明視域は、1/ (−2.00+2.00) ~1/ (−2.00+2.00+1.00) ・・無限遠方~1m
近用部の明視域は、1/ (−2.00+2.00+2.00) ~1/ (−2.00+2.00+1.00+2.00) ・・50cm~33.3cm

よって、明視域に入らないのは眼前1m~50cm

7.小数視力0.1 のランドルト環の外径が60mmの場合、その視力表の測定距離で正しいのはどれか。

A.400cm
B.300cm
C.150cm
D.40cm

解答・・A

【解説】

測定距離とランドルト環の外径

測定距離が5m用の0.1視標のランドルト環の直径は75mmです。外径60mmは75mmの4/5倍ですので、測定距離は5m×4/5=4m

8.logMAR 表示で+0.3 に相当する 5m 視力表のランドルト環の切れ目の幅で正しいのはどれか。

A.3.0mm
B.4.5mm
C.6.0mm
D.7.5mm

解答・・A

【解説】

log MAR視力=log(視角) から、視角=100.3≒2.0[分]、
少数視力=1/視角から、少数視力=1/2=0.5

少数視力1.0のランドルト環の切れ目の幅が1.5mmですので、少数視力0.5のランドルト環の切れ目はその2倍の3.0mm

視力とランドルト環の外径

9.裸眼で眼を細めて遠方を見たとき、最も視力値が良いのはどれか。

A.近視性複性乱視の倒乱視
B.近視性複性乱視の直乱視
C.近視性単性乱視の倒乱視
D.近視性単性乱視の直乱視

解答・・D

【解説】

乱視軸が180°方向で補正される乱視(近視性単性直乱視、遠視性単性倒乱視)は、眼を細めると垂直方向のブレが少なくなるため視力が向上します。

10.放射線乱視表を用いた乱視測定において、マイナス円柱レンズの軸の決定に最も関係が深いのはどれか。

A.前焦線の方向
B.後焦線の方向
C.前焦線から後焦線までの距離
D.最小錯乱円の大きさ。

解答・・B (個人的にはAも有り)

【解説】

放射線視標の濃く見える方向の数字×30°が、補正するマイナス円柱軸方向と一致します。逆にいうと、薄く見える方向がマイナス円柱軸ともいえますが、判別のしやすさから濃い方向を尋ねます。

例えば180°方向(横の3-9)が濃く見える場合にはマイナス円柱軸を90°に決定しますが、これは単純に後焦線だけが最も関係深いといって良いものなのかどうか。。。

因みに、前焦線から後焦線までの距離は乱視度数の強さとなります。

11.光が発生するのはどれか。

A.色温度
B.コヒーレンス
C.ルミネセンス
D.バージェンス

解答・・C

【解説】

  • 光が発生する原理
    • 熱放射・・温度による電磁波放射にて発光
    • ルミネセンス・・熱とは関係なく電子の励起・遷移にて発光

色温度は光源の色味を表す指標。コヒーレンスは光の波同士の位相の揃い具合。バージェンスは光線の広がりや収束の度合い。

12.全反射に最も関係する角で正しいのはどれか。

A.偏角
B.屈折角
C.臨界角
D.ブルースター角

解答・・C

【解説】

偏角は光線の進行方向が変わる場合の角度。

臨界角は全反射が起きる最小の入射角。

ブルースター角(偏光角)は屈折率の異なる物質の界面において、反射光が完全な偏光(s偏光のみ)となる入射角。

Brewster角:p偏光(平行)とs偏光(垂直)

13.眼球光学系について誤っているのはどれか。

A.眼球の射出瞳は観察できない。
B.入射瞳は実際の瞳孔の大きさのこと。
C.観察される瞳孔径は実際の大きさではない。
D.接眼レンズの射出瞳が眼の位置にあると視野全体を見ることができる。

解答・・B

【解説】

入射瞳は角膜を通して見た瞳孔の像であり、観察される瞳孔径は実際より1.18倍弱大きく見えています。

14.眼球光学系について誤っているのはどれか。

A.大部分の紫外線は網膜まで到達しない。
B.角膜裏面のプルキンエ・サンソン像も観察できる。
C.水晶体の屈折率は中心部に向かうほど徐々に高くなる。
D.RG(赤緑)テストは波長による散乱の違いを利用している。

解答・・D

【解説】

RGテストは波長による屈折率の違い(色収差)を利用しています。

角膜裏面からの反射像はプルキンエ・サンソンの第2像です。通常は第1像と第2像が重なり明るく見えています。

15.レンズについて誤っているのはどれか。

A.円柱レンズは平行光線束を入射させたときに焦線を形成する。
B.円柱レンズでは屈折力を持たない方向を円柱軸と呼ぶ。
C.トロイダル面を持つレンズをトーリックレンズと呼ぶ。
D.トーリックレンズの弱主経線を第一主経線と呼ぶ。

解答・・D

【解説】

トーリックレンズの強主経線を第一主経線と呼びます。

焦点と焦線

16.屈折補正度数が値S-1.00D C-1.00D Ax180°の眼に対して、S-1.00D C-1.00D Ax90°を装用した場合の残余屈折力で正しいのはどれか。

A.S+1.00D C-2.00D Ax90°
B.S+1.00D C-2.00D Ax180°
C.S+2.00D C-2.00D Ax90°
D.S+2.00D C-2.00D Ax180°

解答・・B

【解説】

度数転換したS-2.00D C+1.00D Ax180°を装用させた場合を考えます。S-1.00D C-1.00D Ax180°の眼にS+2.00とC−1.00を足した値が残余度数ですので、S+1.00 C−2.00 Ax180°が残余屈折力です。

屈折補正値の等価球面度数SE=−1.50Dに、補正する装用度数は逆軸ですが等価球面度数−1.50Dで補正しますと、残余度数は逆軸ですので−2.00 Ax180°で増え、等価球面が0になる度数であるS+1.00 C−2.00 Ax180°が残余屈折力となります。最小錯乱円の位置は網膜上にきますが大きくなりボヤケが増えます。

17.矢印で示す部分の正式(JIS)名称として正しいのはどれか。

A.モダン
B.先セル
C.テンプル
D.テンプルチップ

解答・・D

【解説】

国際標準に合わせてテンプルチップ。JISB 7280:2006 (ISO 7998:2005)

18.「K18」と表示のある眼鏡フレームの金属部分の全重量が20gで、金属部分がすべてK18で構成されている場合、このフレームに使われている純金の重量で正しいのはどれか。

A.10g
B.15g
C.18g
D.20g

解答・・B

【解説】

20g×18/24=15g

19.フレームの表面処理で誤っているのはどれか。

A.べっ甲の耐久性、耐食性を高めるための表面樹脂処理加工がある。
B.UV硬化樹脂を使用したカラー塗装は自店での作業が可能である。
C.眼鏡業界で言われる七宝とはガラス工芸とは異なり主にエポキシ樹脂が使われる。
D.転写とは印刷した転写紙を転写する部分に張り付けて化学処理をして行う方法である。

解答・・D

【解説】

選択肢Dは化学処理ではなく、熱処理による熱転写。

20.顔を長く見せるフレームの上下幅として正しいのはどれか。

A.顔の眉から下あごまでを三等分したときそれよりも長めにする。
B.顔の眉から下あごまでを三等分したときそれと同じくらいにする。
C.顔の眉から下あごまでを三等分したときそれよりも短めにする。
D.フレームの天地幅を35~40mm程度にする。

解答・・C

【解説】

天地幅を狭くすると顔が面長に見えます。

21.累進屈折力レンズについて誤っているのはどれか。

A.外面累進より内面累進の方が揺れ歪みが少ない。
B.累進レンズの遠用部で側方視すれば像はぼやけて見える。
C.プリズムシニングの量は度数により左右で異なる場合がある。
D.レンズメータで測定した屈折力は処方度数(注文度数)とは異なる。

解答・・C

【解説】

累進屈折力レンズの厚みが薄くなる垂直方向のプリズム量は度数により異なりますが、プリズムシニングは左右でバランス良く薄くなるように平均した最適な上下プリズムを、左右同量で組み込みます。

22.眼鏡レンズ(プラスチック、ガラス素材)の条件で誤っているのはどれか。

A.経年変化が少ない。
B.加工性に優れている。
C.均質で透明度がよい。
D.屈折率、アッベ数、比重のバランスは重要ではない。

解答・・D

【解説】

  • 眼鏡レンズ(プラスチック、ガラス素材)の条件
    • 光学材料として
      • 歪などが無く均質で透明。
      • 光学恒数、透過特性および物理的特性に経年変化が無い。
      • 加工性が良く、形状変化が無い。
    • 眼鏡レンズとして
      • 可視光線を透過し、紫外線や赤外線などの有害光線は透過しない。
      • 高屈折率、高アッベ数、低比重。
      • 研削・研磨加工や玉摺り加工などの加工性が良好であり割れにくい。
      • 物理的特性、化学的特性の性能が高く経年変化が小さく安定している(剛性・機械強度・耐擦傷性・耐水性・耐油性・耐薬品性が高い。熱膨張率が小さい。毒性が無く人体適合性が高く安全。環境を汚さない)。
      • 染色の容易さ。
      • 汚れが付きにくく拭き取りやすい。
      • 取り扱いが容易なこと等々。

23.S-6.00D の球面レンズの前面と後面のカーブを変化させた場合で誤っているのはどれか。

A.レンズの光学中心を使用する時はカーブの影響はなくなる。
B.非点収差が最小になるカーブでは、周辺視時の等価球面度数は強くなる。
C.両凹レンズ形状になるカーブでは、周辺視時の等価球面度数は強くなる。
D.メニスカスレンズでは、レンズ周辺部の非点収差の影響は最小限になる。

解答・・B

【解説】

非点収差が最小になるカーブでは、周辺視時の等価球面度数は弱くなります。非点収差はマーチンの式で計算できます。例えば、屈折率1.60のS−5.00の凹レンズが10°前傾しますとS−5.05 C−0.15 Ax180°の度数効果が生まれます。収差を抑えるためには周辺部の度数を弱くしないといけません。

24.アッベ数の高い素材について正しいのはどれか。

A.屈折率が高い。
B.比重が大きい。
C.収差が大きい。
D.色分散が小さい。

解答・・D

【解説】

アッベ数は分散能ωの逆数であり、アッベ数が大きい素材ほど色分散が小さくなります。

25.眼鏡の取り扱いについて正しいのはどれか。

A.眼鏡は片手で素早く取り外す。
B.眼鏡を保管する場合は冷蔵庫で保管する。
C.眼鏡を一時的に外した場合は凸面を下向きにして置く。
D.眼鏡を保管する場合は防虫剤や薬品等の入った場所への保管は避ける。

解答・・D

【解説】

防虫剤のナフタリンやパラジクロロベンゼンなどは揮発しプラスチックを変性させます。アルコールや漂白剤や整髪料などの薬品は表面処理を破壊します。

26.ルーペについて誤っているのはどれか。

A.ルーペに眼を近づけるほど倍率が大きくなる。
B.ルーペを通して物体から生じる実像を観察できる。
C.ルーペの倍率は250㎜の明視距離を基準として決められる。
D.ルーペの焦点距離に物体を置いた時の倍率を基準倍率と呼ぶ。

解答・・B

【解説】

物体を焦点距離より内側に置いて使用するルーペでは、見える像は正立で拡大された虚像です。

拡大された正立・虚像

27.Albert Mehrabian(アルバート・メラビアン)によるコミュニケーションの三大要素の影響力について、影響力が大きい順に並んでいるものはどれか。

A.言葉・視覚・声や声の調子
B.視覚・声や声の調子・言葉
C.声や声の調子・言葉・視覚
D.声や声の調子・視覚・言葉

解答・・B

【解説】

メラビアンの法則によると、視覚情報が55%、聴覚情報が38%、言語が7%です。

メラビアンの法則

28.急に見にくくなったと言ってきたお客様に対して、最初に追加で質問する内容はどれか。

A.「遠くですか、近くですか?」
B.「いつからですか?」
C.「何が見にくいのでしょうか?」
D.「目の疲れはありますか?」

解答・・B

【解説】

「急に見えにくくなった」のがいつからなのかにより緊急度の判定や眼疾患の絞り込みの起点となります。数時間~数日の変化で悪化する急性の場合は緊急性が高いといえます。

  • 質問の順番(例)
    1. いつから(急性度の判定)
    2. どんな見え方(霧視・暗点・歪み・二重など)
    3. 片眼か両眼か(片眼なら網膜・視神経、両眼なら屈折・脳)
    4. 遠くか近くか(屈折・調節系の鑑別)
    5. 随伴症状(痛み、飛蚊、光視症、頭痛など)

29.平面な床が下り坂あるいは上り坂に見える可能性がある度数の組み合わせで正しいのはどれか。

A.右:C-1.00D Ax90°、左:S-1.00D
B.右:C-1.00D Ax180°、左:S-1.00D
C.右:C-1.00D Ax45°、左:C-1.00D Ax45°
D.右:C-1.00D Ax45°、左:C-1.00D Ax135°

解答・・D

【解説】

選択肢Dでは融像するために眼球が回旋します。斜乱視の補正では上り坂や下り坂に見える可能性があります。

30.眼科処方箋にプリズム指定がある場合の対応で誤っているのはどれか。

A.自店での装用テストを行う。
B.プリズムの基底方向による視線の向き等の説明をする。
C.プリズムが入ることでレンズの厚さが増すことを説明する。
D.装用テストで違和感を訴えたのでプリズムを外して製作した。

解答・・D

【解説】

装用テストにて不安がある場合には眼科に相談しましょう。

31.トーリックレンズを望遠鏡式レンズメータで測定したところ、1 番目にピントが合った時の値は-2.75D、2番目にピントが合った時の値は-3.50Dでその時のコロナの流れている(方向と平行にスケールを合わせた時の)角度が30°の場合、度数で正しいのはどれか。

A.S-2.75D C-3.50D Ax30°
B.S-3.50D C-0.75D Ax120°
C.S-3.50D C+0.75D Ax30°
D.S-2.75D C-0.75D Ax30°

解答・・D

【解説】

1番目が球面度数、1番目と2番目の差が円柱度数、2番目のコロナの方向が乱視軸。

32.遠用PD65mm、作業距離が300mmとした場合、計算から求める近用の心取り点間距離で正しいのはどれか。ただし、角膜頂点間距離12mm、回旋点13mmとする。

A.59mm
B.60mm
C.61mm
D.62mm

解答・・B

【解説】

心取り点間距離をxとして
65: (300+13) =x: (300-12) で求められます。

x=65× (300−12)/ (300+13) ≒59.8 mm

33 プリズム入りの眼鏡を調製(プリズムは偏心で付加)する場合、加工上最低限必要なレンズ生地径で正しいのはどれか。

フレームサイズ: 54□16、玉形最大径54mm
処方PD:66mm、加工上の余裕を直径で2mm必要とする。
R: S+5.00D 1.5Δ BO
L: S+5.00D 1.5Δ BO

A.58mm
B.62mm
C.70mm
D.72mm

解答・・A

【解説】

S+5.00Dを3mm外側に偏心すると1.5Δ BOになります。左右でそれぞれ3mmずつ広げて(66+6=72mm)作成するために必要レンズ径を計算すれば良いです。

|FPD-PD|+玉形最長+加工上の余裕(マルチリングなど)
=| (54+16) -72|+54+2=58 mm

(FPD-PD)の値が負になる場合は、正の値にして計算しましょう。

34.スラブオフ加工で正しいのはどれか。

A.累進屈折力レンズを薄く仕上げるために用いる。
B.左右レンズの重さを揃えるために用いる。
C.不同視のバイフォーカルレンズに用いる。
D.プラスレンズのほうが、効果がある。

解答・・C

【解説】

スラブオフ加工とは、左右レンズに屈折度数の差がある場合に起こる上下プリズムの差を回避する加工法で、境界線上に水平のスラブラインが生じます。

35.レンズ止め金具が前にあるタイプの強度近視ツーポイント加工で誤っているのはどれか。

A.金具とレンズ面を平行にして止める。
B.長いネジを使用してきつめに締める。
C.後面に斜めワッシャを使用する。
D.後面穴開け部分を座繰り(切り込み)ドライバーで水平にする。

解答・・B

【解説】

ネジをきつめに締め過ぎると、ワッシャやレンズが破損します。

36.レンズ縁のヤゲン角度(頂角)で正しいのはどれか。

A.30°
B.90°
C.120°
D.150°

解答・・C

【解説】

ヤゲン角度は115°~120°、高さは通常0.8mm~ミニヤゲンで0.6mm。

レンズ縁のヤゲン角度と高さ

37.バフモーターを用いて艶出し研磨を行い仕上げを均一する方法で正しいのはどれか。

A.高速回転にする。
B.粗目のサンドペーパーを使用する。
C.バフに素材を当てる力を強くする。
D.一方向のみでなく多方向から満遍なく当てる。

解答・・D

【解説】

熱がこもると変形や白濁・焼けの原因となりますので、バフに当てる力は触れる程度より少し強めの軽圧で一定速度・一定圧力で常に動かし続けます。

38.フィッティングの目的で誤っているのはどれか。

A.力学的フィッティングでは、眼鏡重量を合理的に分散させることが重要である。
B.光学的フィッティングでは、そり角、装用時前傾角、角膜頂点間距離を正確に合わせる。
C.基本調整では、加工後にフレームの角度、パッド位置合わせを左右対称にする。
D.レンズの枠入れ加工後の最終フィッティングでは、加工中に起こるフレームの型くずれ等を修正する。

解答・・C

【解説】

基本調整は陳列前の商品調整(型直し)です。加工前の装用者に合わせる調整はプレフィッティング。加工後に光学的・力学的・解剖学的・美観的な調整は最終フィッティング。

39.光学的フィッティングで正しいのはどれか。

A.眼鏡レンズの後面頂点と角膜頂点との距離は16㎜を基本とする。
B.頂点間距離が変わることによって、目に対する屈折補正効果は変化する。
C.装用時前傾角は、遠用眼鏡では15~20°、近用眼鏡では5~10°に合わせる。
D.装用時そり角は、遠用眼鏡では20°、近用眼鏡では10°に合わせる。

解答・・B

【解説】

眼鏡レンズの角膜頂点間距離は便宜上12mm。前傾角は標準的に遠用眼鏡は5°、常用は10°、近用は15°。そり角は遠用眼鏡で通常180°、近用眼鏡では理論上は170°~175°。

40.鼻の角度(片側)が30゜、片側の鼻にかかる眼鏡の重量が15gとする。片側の鼻の面に垂直にかかる力で正しいのはどれか。但し摩擦が全くないものとし、ビッセルスの公式を用いて計算すること。

A.15g
B.20g
C.25g
D.30g

解答・・D

【解説】

鼻の面に垂直に作用する力FNは、鼻の片側に作用する眼鏡の重量FBで求めることができます。鼻の傾斜角をθとしますとFN=FB/sinθで求めることができます。

ビッセルスの公式

片側の鼻角度θ=30°、眼鏡重量FB=15gの場合には、FN=15/sin30°
sin30°=1/2ですので、FN=30g

41.解剖学的フィッティングにおける骨格形状で誤っているのはどれか。

A.外耳孔の後方下部には、乳様突起が突起している。
B.眼鏡調整にとって重要な骨は鼻骨と側頭骨である。
C.鼻の上半分は鼻骨で下半分は大部分が軟骨で形成されている。
D.側頭骨は外耳孔を覆うような形で、その面は軽く隆起し、下方に行くにしたがって少し外側に曲がっている。

解答・・D

【解説】

側頭骨は外耳孔をおおうような形で、その面は軽く隆起しており下方につれて内側に曲がる。

15種(23個)の頭蓋骨:脳頭蓋(6種8個)+顔面頭蓋(9種15個)

42.玉形上下幅34mmのフレームをフィッティングする時、バランスが良いとされる瞳孔中心高さの底辺からの距離で正しいのはどれか。

A.約22.0mm
B.約20.5mm
C.約18.5mm
D.約17.0mm

解答・・B

【解説】

黄金比は1: (1+√5)/2 、近似値は1:1.618で約5:8。白銀比は1:√2 、近似値は1:1.414で約5:7。黄金比(38.2:61.8)と白銀比(41.4:58.6)から約4:6が一般的にバランスのとれた比率といえる。

34[mm]×3/5=20.4[mm]

43.フィッティングの実務で正しいのはどれか。

A.プラスチック材質は熱伝導率が大きく、芯の方まで十分に温めるのは容易である。
B.クリングスパッドの位置調整には、先細プライヤーを使用しパッド足の先端の部分で修正する。
C.頂点間距離に左右差があるケースでは、テンプルの開き幅の調整が左右アンバランスなことが考えられる。
D.テンプルの開き幅の調整では、こめかみ部分の接触は強めにして、耳より 1/3 程度の部分で接触させ、後頭部方向へカーブをつける。

解答・・C

【解説】

テンプルの開き幅の調整では、耳介頂点より手前では頭部に触れず後方で抱え込むように押さえると良いです。特に、超弾性金属フレームでは、テンプル部がこめかみに触れて外側に反らないようにテンプル幅を少し広めにし内側にカーブをつけるように調整します。

44.遠用ビジュアルポイントの測定方法で正しいのはどれか。

A.測定者と装用者の眼の高さを合わせる。
B.測定者は正面から自身の右眼で装用者の右眼を測定する。
C.装用者の正面からペンライトを当て角膜反射の位置を読み取る。
D.装用者がメガネを掛けて痛くなければ販売時のフィッティングは不要である。

解答・・A

【解説】

ビジュアルポイントの測定は、装用者が正面と思う向きで合わせます。ペンライトでは正面からではなく下方からと側面から当てます。

選択肢Dは、そもそも遠用VPの測定とは無関係ですが、、、痛みがなくても美観やずれがないかの確認をしなくてはならないので誤り。

45.販売時のフィッティング手順の順番として正しいのはどれか。

① 頂点間距離の左右バランス確認と調整。
② テンプルチップの曲げ伸ばしによる耳周りの調整
③ 頂点間距離と眼鏡の高さ決定のためのパッド調整。
④ 全体幅と耳介頂点への掛かり具合の確認とそれらへの調整。
⑤ 前から見たフロント部の傾きの確認と装用時前傾角の確認およびそれらへの総合的な調整。

A.⑤①③④②
B.②③④⑤①
C.④⑤①③②
D.①②③④⑤

解答・・C

【解説】

順番は、テンプル傾斜角と開き幅の調整→パッド調整→テンプルチップの調整で完成させます。

  1. 全体幅と耳介頂点への掛かり具合を確認し調整します。
    • 幅が狭すぎて前に押し出されていないか、緩すぎていないか
    • 片側の曲げ位置が手前すぎてフロント部の傾きに影響していないか
  2. 前から見たフロント部の傾き、前傾角を確認し調整します。
    • テンプル傾斜角の調整
  3. 頂点間距離の左右バランスを確認し調整します。
    • テンプルの開き幅で調整
  4. 頂点間距離と眼鏡の高さを決定するためのパッド調整
  5. テンプルチップの曲げ伸ばしによる耳周りの調整

46.個人情報保護法について正しいのはどれか。

A.個人情報保護法は、基本的な個人の権利を定めたものである。
B.個人情報保護法は、「個人情報の保護」と「個人情報の活用」の両方を適切に管理する必要から施行された。
C.個人情報を取扱うにあたって事業者は、本人から個人情報を取得する場合に本人に対してその利用目的を明示する必要はない。
D.事業者や店舗で得られる個人情報は、その事業者や店舗で使用する限りは、あらゆる目的で使用してもよい。

解答・・B

【解説】

選択肢A:個人情報保護法は「個人の権利利益を保護する」法律だが、基本的人権そのものを定める法律ではありません。基本的人権は憲法で規定。
選択肢C:個人情報を取得する際、原則として利用目的を本人に通知または公表する義務があります(法第18条)。
選択肢D:事業者内であっても利用目的の範囲内でのみ利用可能(法第16条)。

個人情報保護法の原則

47.障害者総合支援法について誤っているのはどれか。

A.2013年の法改正以前は障害者自立支援法と呼ばれていた。
B.旧法での障害程度区分を改め、厚生労働省で定めた障害支援区分とした。
C.旧法では、身体障害や知的障害など障害の種類によって福祉サービスに差があったが、それを共通の制度にした。
D.糖尿病の人が視力低下を訴え、眼鏡作製を希望し来店したので、まず眼科を受診するように勧めた。

解答・・D

【解説】

選択肢D:視力測定後に眼科受診を促す(糖尿病網膜症などの可能性もあるため)は適切ですが障害者総合支援法とは無関係。

48.対応として正しいのはどれか。

A.眼振の人が来た。視力は大変良かったので、眼鏡を作製した。
B.強度近視の人が来た。視力がやや悪かったがそのまま眼鏡を作製した。
C.糖尿病の人が眼鏡を作製に来た。視力がやや悪かったがよく見えるということで眼鏡を作製した。
D.糖尿病の人が視力低下を訴え、眼鏡作製を希望し来店したので、まず眼科を受診するように勧めた。

解答・・D

【解説】

選択肢A:眼振の原因(先天性・後天性・神経疾患など)を確認せずに作製するのは不適切。
選択肢B:強度近視は網膜裂孔や網膜剥離、黄斑変性などのリスクが高く視力低下があるのであれば原因精査が先です。
選択肢C:糖尿病網膜症や黄斑浮腫、血糖変動による屈折変化などがありますので眼科受診が先です。

49.4カ月前に眼鏡を作製した 10 歳の児童が、学校が発行した受診勧奨用紙を持って、眼鏡の更新を希望して再来店した場合の対応で正しいのはどれか。

A.眼鏡レンズを交換、更新し、顧客に納品する際には、受診勧奨用紙に視力、矯正視力の結果を記載し、該当する屈折病名を選び、コメント欄に「必ず眼科を受診する事」と添えて店名のみを記入して保護者に手渡さなければならない。
B.4か月後の更新であるため、問診は必要だが、AC/A比やアイポイントはほとんど変化しないため測定する必要はない。
C.4カ月で眼鏡を更新する場合は、わずかでもアイポイントの変化に応じてフレームも更新しなければならない。
D.再来店したときに、10歳の児童であること、受診勧奨用紙を持参していることから、眼科受診を勧める。

解答・・D

【解説】

選択肢A:屈折病名を選ぶことは医行為に該当し不適切。
選択肢B:児童は4か月でも再評価は必要です。
選択肢C:フィッティングで対応ができればフレームの更新は必要ありません。

50.過去に眼鏡の使用経験がない50歳のお客様への対応で誤っているのはどれか。

A.眼鏡を希望した理由が急激な視力低下であれば、まず眼科受診を勧める。
B.運転免許更新のための眼鏡作製希望であった。急いでいるとのことなので、まず眼鏡を作製した上で、眼科受診を勧めた。
C.持参した眼鏡処方箋に基づき眼鏡を作製したが、コンタクトレンズの希望もあったので、コンタクトレンズ販売店を紹介した。
D.「近くが見にくくなった」との訴えで、年齢的にも老視の可能性が高いが、初めての眼鏡作製でもあり、念のため眼科受診を勧めた。

解答・・C (Bが誤り?)

【解説】

基本的に眼鏡初装は年齢に関わらず、まずは眼科を受診することがお勧めとなります。

選択肢B:眼科受診をお勧めをしてますが、眼鏡作製してしまい免許更新が合格してしまう場合にはそのまま眼科を受診しない可能性が高くなります。運転は危険を伴いますので急いでいてもだめなものはダメ。
選択肢C:コンタクトレンズ希望者に対して眼科受診を勧めず、販売店紹介だけで済ませている点が誤り⁉ コンタクトレンズ販売店を紹介しただけで誤りとするのは、、、、(笑)

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