第1回、2級眼鏡作製技能検定学科試験問題と解説①

眼鏡作製技能士向けの問題

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2級の学科試験問題、解答と解説

1.S+1.50D C-0.75D Ax90°のレンズで屈折補正される眼はどれか。

A.混合性直乱視
B.混合性倒乱視
C.遠視性直乱視
D.遠視性倒乱視

解答・・D

【解説】

補正レンズの度数変換をしますと、S+0.75 C+0.75 Ax180°となります。眼の屈折要素はS−0.75 C−0.75 Ax90°です。

遠視性複性倒乱視

強主経線は横方向ですので『倒乱視』、
等価球面度数 SE=0.75+0.75/2 >0 ですので『遠視性』です。

前焦線も後焦線も共に、網膜前方にありますので『複性』です。

よって、遠視性複性倒乱視となります。

2.眼軸長が同じで、角膜の屈折力が強くなると、眼の屈折状態はどうなるか。

A.変化しない。
B.近視化する。
C.遠視化する。
D.乱視化する。

解答・・B

【解答】

屈折性の近視化です。近視であるとは限りません。軸性遠視であっても成り立ちます。

軸性近視では、眼軸が1mm伸展しますとおよそ3Dの近視化となります。

3.裸眼の状態で調節近点が最も眼から遠いのはどれか。

A.補正値 S-2.00D、調節力 4.00D
B.補正値 S-3.00D、調節力 3.00D
C.補正値 S+2.00D、調節力 7.00D
D.補正値 S+4.00D、調節力 10.00D

解答・・C

【解説】

選択肢A~Dまでの調節近点をそれぞれ計算します。
『 f=1/D 』の公式より、

選択肢A、1/(-2-4)=1/-6[m]
選択肢B、1/(-3-3)=1/-6[m]
選択肢C、1/(2-7)=1/-5[m]
選択肢D、1/(4-10)=1/-6[m]

よって、符号がマイナスですので、眼前の20cm(1/5[m])である選択肢Cが遠い距離となります。

4.視力 0.2 のランドルト環の切れ目は視角何分か。

A.1 分
B.2 分
C.5 分
D.10 分

解答・・C

【解説】

視力1.0を視角1分と定義しています。

視角と視力

『視力(V)=1/視角(θ)』から、0.2=1/(視角)

計算しますと、(視角)=1/0.2=5′ となります。

5.S+0.50D C-2.00D Ax90°で補正できる眼に対し、クロスシリンダーレンズを使って乱視の有無を調べようと思う。円柱レンズの度数をゼロから始める場合、最初に入れておくべき球面度数で正しいのはどれか。

A.S+1.00D
B.S+0.50D
C.S±0.00D
D.S-0.50D

解答・・D

【解説】

クロスシリンダーレンズの構造と反転の様子は、下図のような状態です。

クロスシリンダーの反転

クロスシリンダーレンズによる乱視測定は、最小錯乱円の位置を網膜上から動かないようにして行うテストです。

つまり、S+0.50 C−2.00 Ax90°の等価球面度数spherical equivalent power) SE=−0.50を装用させることで、最小錯乱円の位置が網膜上になります。

問題文中で、補正できる乱視度数が確実にわかっている前提で乱視の有無をさらに球面度数のみ入れて調べる必要があるのかどうかには疑問が残りますが、教科書的にはこれで良いです。

ただし、臨床的には少し異なります。

クロスシリンダー法では、主に『コープランドの方法』と『パスカルの方法』があります。

調節により最小錯乱円視をさせる(S−0.50D程度強めにして測定)『コープランドの方法(R<Gにする)』と、乱視度数は増やしていくのみの(少し低補正にして測定)『パスカルの方法(R=Gにする)』です。

最小錯乱円を網膜上にもっていく過程で、どの視標を使用するのかによっても誤差の違いがあります。

『視力表を用い、S−0.25Dを加入していき最高視力を出していく場合』には、5mの測定距離であることで0.2Dの低補正になるという事と、瞳孔径4mmによる被写界深度±0.25Dの誤差がでます。

つまり、S−0.2D~S−0.45Dの近視状態に補正されていることになります。

一方で『RGテストにより最高視力を出す場合』には、S−0.2D~S+0.05Dの誤差がでます。Rは誘目性が高く、約半数は調節関与の影響があります。

6.誤っているのはどれか。

A.紫外線の波長は可視光より長い。
B.反射防止コートは光の干渉を利用している。
C.影となる領域に波動が回り込むことを回折という。
D.ダイヤモンドのカットは全反射を効果的に利用している。

解答・・A

【解説】

プリズムを通る白色光は、下図のような『光の分散』が起こります。

光の分散

波長が『短い』ほど屈折されます。つまり、紫色側の方が短波長となります。

紫外線と可視光線の波長を比べますと、紫外線の方がより短い波長となります。

『波長の違い』の他にも、媒質の『屈折率の違い』でも屈折は変化します。それは、スネルの法則として知られております。

下図に、スネルの法則を示します。

スネルの法則

日本工業規格 JIS [B 7079] では、可視光線(Visible radiation、light)は、380nm~780nmの波長域と定義されております。

回折(かいせつ)では、波長が『長い』ほど、回折角が大きくなります。

ホイヘンスの原理、回折

光の干渉とは、同じ方向に進行する2つ以上の光が、それぞれの位相差に応じて互いに強め合ったり弱め合ったりする現象です。

反射防止膜コートは、下図のように『レンズ前面での反射』と『薄膜前面での反射』の波が逆位相になり打ち消し合うような原理です。

レンズの表面反射、薄膜の表面反射、反射防止膜コート

7.コノイドについて誤っているのはどれか。

A.眼の非点収差の様子を表している。
B.直乱視では前焦線は上下に伸びている。
C.最小錯乱円は前焦線側にややずれている。
D.倒乱視では水平の経線方向の光線が先に集光する。

解答・・B

【解説】

乱視眼の場合、無限遠方から入射した平行光線束は、経線方向に応じて屈折が異なりますので1点には集光しません。

その様子を描いたものを、ドイツの哲学者であるJohann Christoph Sturm(スツルム、1635-1703)さんの名前から、『スツルムのコノイド』と呼んだり、『スタームのコノイド』や『スシュトルムのコノイド』と呼んだりもします。

選択肢C、最小錯乱円の位置は、前焦線と後焦線の中間位置ではなく、以下のように前焦線よりの位置にあります。

最小錯乱円の位置

8.符号規約の説明で誤っているのはどれか。

A.曲率半径は曲率中心から頂点までの距離とする。
B.光は原則として左から右に進むような図を描く。
C.プラス・マイナスの符号の取り扱いを定めたもの。
D.距離を測るときには、右向きおよび上向きをプラスの値とする。

解答・・A

【解答】

符号規約とは、公式での符号を統一するための決まりです。

例えば、『図を描く際、光は原則として左から右方向にする事』『右向きと上向きをプラスの値とする事』『角度は反時計回りをプラスとする事』・・などがあります。

選択肢A、曲率半径は『頂点』から『曲率中心』までの距離であり、方向があります。頂点から曲率中心までのベクトルが右方向であればプラス符号、左方向ではマイナス符号となります。

曲率半径の符号規約

光線を左から右へ向かって描きますと、凸面での曲率半径の符号はプラスになり、凹面での曲率半径の符号はマイナスになります。

例えば、『両凸レンズ』では、前面の曲率半径はプラス、後面の曲率半径はマイナスになります。

また、『両凹レンズ』での曲率半径の符号は、前面はマイナス、後面はプラスとなります。

9.フレームの「左右のリムをつなぐ支持構造部品」の名称はどれか。

A.ブリッジ
B.智
C.リムロック
D.丁番

解答・・A

【解説】

フレーム各部の名称は様々あります。

例えば、『智』を鎧と呼んだり、『テンプル』を腕、手、つる、『テンプルチップ』をモダン、先セルと呼んだりもします。

他には、『パッド足』をクリングス、『パッド箱』をボックス、『パッド』を鼻当てと呼んだりもします。

が・・・

JIS(日本産業規格)B7280 : 2006では、呼び名が制定されております。

眼鏡フレームの各部名称

10.以下に示す金属の中で最も金属アレルギーの要因となりやすい素材として正しいのはどれか。

A.金
B.プラチナ
C.ニッケル
D.チタン

解答・・C

【解説】

欧州では『ニッケル』への規制がありますが、本邦では規制がありません。

例えば、『ニッケル』はステンレス製品に含まれております

ただ、ニッケルの含有量が少ない『医療用ステンレス』や『クロムステンレス』などもあります。

Ni-Ti合金は、元素比1:1でチタンに取り込まれているため、ニッケルによる金属アレルギーの心配は少ないとされております。

11.眼鏡レンズ素材に望ましい特性について、誤っているのはどれか。

A.歪などなく均質で透明なこと。
B.すべての波長の光線を通過させること。
C.物理的化学的特性共に経年変化が少なく安定していること。
D.プラスチック眼鏡レンズはプライマー処理をすることで耐衝撃性を向上させている。

解答・・B

【解説】

選択肢B、可視光線以外の有害な波長(紫外線や赤外線など)は透過せずとも良いです。

選択肢D、プライマー処理とは、塗布する下地処理のことです。語源はPrimary(最初の、基礎的な・・)です。

プラスチック自体は耐衝撃性がありますが、反射防止膜コートなどの表面処理加工により、衝撃強度が低下し表面応力のより脆くなります。

そのままでは、FDA(Food and Drug Administration)規格の基準をクリアできません。

そこで、プラスチックレンズ基材とハードコート層の間に衝撃吸収層(プライマー層)を設ける事で、耐衝撃性の確保ができます。

プライマー層

12.多焦点レンズについて、誤っているのはどれか。

A.像の跳躍はプリズム効果によって生じる。
B.近用光学中心がレンズ面にない場合がある。
C.二つの屈折力を持つもののみを多焦点レンズと言う。
D.多焦点レンズを使用したのはベンジャミンフランクリンが始まりとされる。

解答・・C

【解説】

眼鏡レンズの分類としては、『単焦点レンズ』、『累進レンズ』、『多焦点レンズ』があります。

選択肢A、像の跳躍(イメージジャンプ)とは、下方にある物体が上方位置に見える現象です。

像の跳躍

像の跳躍を防ぐ為には、小玉の光学中心を遠近の境目にし、そこでカットすることですが、美観的に一般的に中心より少し上部でカットされます。

選択肢D、二重焦点レンズの起源はベンジャミン・フランクリンにより考案され(フランクリンバイフォーカル)、遠用と近用のレンズを上下半分にして枠入れしました。

フランクリンバイフォーカル

13.肢体不自由であることを理由に免許に条件を付されている方が運転する車にはどのようなマークが表示されているか。

A.蝶々のマーク
B.車いすのマーク
C.杖を持った人のマーク
D.四つ葉のクローバーのマーク

解答・・D

【解説】

車いすのマークは、障害者が利用できる建物、施設である事を明確に表す為の世界共通のシンボルマークです。
全ての障害者を対象としており、特に車椅子を利用する障害者を限定し使用されるものではありません。

杖を持った人のマークは、世界盲人連合で1984年に制定された盲人の為の世界共通のマークです。視覚障害者の安全やバリアフリーに考慮された建物、設備、機器などに付けられています。
信号機や国際点字郵便局・書店などで見かけます。

四つ葉のクローバーのマークは、肢体不自由者である事を理由に免許に条件を付されている方が運転する車に表示するマークです。マークの表示は努力義務となります。
※危険防止のためやむを得ない場合を除き、このマークを付けた車に幅寄せや割り込みを行った場合には道路交通法により罰せられます

蝶々のマークは、聴覚障害である事を理由に条件を付されている方が運転する車に表示するマークです。マークの表示は義務となります。
※危険防止のためやむを得ない場合を除き、このマークを付けた車に幅寄せや割り込みを行った場合には道路交通法により罰せられます

14.カラーレンズの効果が高い趣味やスポーツとして誤っているのはどれか。

A.ゴルフ
B.スキー
C.ピアノ
D.釣り

解答・・C

【解答】

選択肢Cは、基本的には屋内でする為でしょうか。

15.S-3.00D C-1.00D Ax180°を度数転換した場合、正しいのはどれか。

A.S-4.00D C+1.00D Ax90°
B.S-4.00D C-1.00D Ax90°
C.S-2.00D C+1.00D Ax90°
D.S-2.00D C-1.00D Ax90°

解答・・A

【解説】

『S−3.00』と『C−1.00 Ax180°』の合算は、
『S−4.00』と『C+1.00 Ax90°』の合算と同じ度数となります。

度数変換(度数転換)

16.フレームサイズ 54□16、玉型最大径 56mm のフレームを用いて、下記の眼鏡を作製する場合、最低限必要なレンズ生地径で正しいのはどれか。ただし、レンズ光学中心は生地レンズの幾何学中心にあるものとし、レンズ生地径は加工上 2mm の余裕を必要とする。【処方値】PD:66mm、R)S-3.00D L)S-3.00D

A.66mm
B.64mm
C.62mm
D.60mm

解答・・C

【解説】

必要レンズ径の計算は、
『FPD−PD+玉形最長+マルチリング等の余裕を考慮した値』で求められます。

よって、(54+16)−66+56+2=62[mm]

17.フレームトレーサーの操作方法について正しいのはどれか。

A.フレームそり角が強い場合はそり角が弱くなるようにテンプルを広げながらセットする。
B.メーカー提供の型板をトレースすれば玉形中心間距離が自動的に入力される。
C.キャリブレーション(校正)を適時行うことが望ましい。
D.フレーム玉型の片方だけの測定をしてはいけない。

解答・・C

【解説】

選択肢A、テンプルを広げながらセットしますと、玉形が変形します。そり角が強い場合には、型板を使用するか、片眼のみをセットし(水平を注意し)片眼トレースにて行います。

選択肢B、FPDの入力はしないといけません。

18.眼鏡作製の軸出し工程について誤っているのはどれか。

A.単焦点レンズを偏心してブロッキングする場合は横ずれに注意する。
B.軸出し器を操作する場合レンズの前面が斜めになっていても問題はない。
C.サクションカップが軸出し器に斜めにセットされていないかを確認する。
D.レンズメーターで印点する場合レンズ後面が受け台に平行になっていることを確認する。

解答・・B

【解説】

眼鏡設計に応じてレイアウトを決める事を『軸出し』といいます。

玉摺り加工機にレンズをセットする為のサクションカップをレンズに吸着させることを『ブロッキング』といいます。

選択肢A、偏心によるレイアウト変更してブロッキングする際には、レンズ前面が斜めになることにより、レンズの厚い方向に横ずれしやすくなります。

偏心してブロッキング

19.タップの表示 M1.4×0.3 について正しいのはどれか。

A.表示の M は、ねじの山と谷を表している。
B.タップを1回転すれば 1.4mm 進む。
C.0.3 はピッチを意味している。
D.1.4 はねじの長さである。

解答・・C

【解説】

タップの表示M1.7×0.35と記入されている場合、
Mは『メートルねじ(規格)』1.7は『ネジの外径(最大径)』0.35は『ネジのピッチ(ネジ山同士の間隔)』を意味しております。

メートルねじはISO規格であり、ねじ軸部に切られた『山の角度が60°』と規定されています。

『外径』と『ピッチ』はJISにより規定されております。

おねじ(左)、めねじ(右)、外径・内径・有効径

20.幼児・学童の解剖学的フィッティングについて、誤っているのはどれか。

A.眼の高さは顔面水平中心線より上方に位置している。
B.皮脂の分泌量が成人よりも少ない。
C.顔の縦横比は成人よりも横が広い。
D.鼻は小さく、低く扁平である。

解答・・A

【解説】

小児の視点は大人に比べて上方視が多くなります。

小児の輪郭は正円眉と目の距離は遠く目と鼻の距離は近く、鼻根は低く、頬のラインは丸くなります。

小児(左)、大人(右)

一方で、大人の輪郭は正円+ベース、眉と目の距離は近く、目と鼻の距離はやや遠く、頬のラインはシャープです。

21.美観的フィッティングについて、組み合わせとして正しいのはどれか。

① 白銀比とは、コピー用紙などにも用いられる比率。約 5:7。
② 装用時前傾角が 10°よりも大きいと、柔らかい印象となる。
③ 眼鏡のフロント部の上下幅は、眉から唇までの 1/3 程度を基準とする。
④ 眼鏡のフロント部の横幅は、眉尻にかかる左右の鉛直線間の幅を基準とする。

A.①②   B.②③   C.③④   D.①④

解答・・D

【解説】

白銀比の近似値は『1:√2』であり、約『5:7』です。
黄金比の近似値は『1:(1+√5)/2』であり、約『5:8』です。

コピー用紙、白銀比
黄金比

③は、『眼鏡のフロント部の上下幅は、眉山から顎先までの 1/3 程度に収まる幅であることを1つの基準とする。』が正しいです。

22.近用単焦点眼鏡での下方回旋角は 15°とすると近用フィッティングポイント位置として、正しいのはどれか。

A.遠用ビジュアルポイントより約 3.0 ㎜下方。
B.遠用ビジュアルポイントより約 4.5 ㎜下方。
C.遠用ビジュアルポイントより約 5.5 ㎜下方。
D.遠用ビジュアルポイントより約 6.5 ㎜下方。

解答・・D

【解説】

角膜頂点間距離を12mm、回旋点を13mmとした場合、前傾角θ=15°という事で、計算式は、下図を参考に『25×tan15°=6.6987298・・・』となります。

近似的には、0.43mm×角度で求められ、0.43×15°=6.45[mm]となりますが・・・
25×tan15°と0.43×15°の値では、0.25[mm]もの誤差がでます。

フィティングポイントの位置

遠用単焦点レンズの遠用フィティングポイントを、累進レンズと同じようにそのまま真直ぐ(第1眼位で)合わせている方を見かけます。それは、大きな間違いです。

光学中心と遠方視線を合わせようという気持ちはわかりますが、前傾角を忘れています。
レンズ後面と垂直に視線が通過するように、レンズの光学中心を位置しなくてはなりません。

遠用ビジュアルポイントから、遠用眼鏡(5°≦θ≦10°)でも2.2mm~4.4mm下方、近用眼鏡(10°θ≦15°)では4.4mm~6.7mm下方にしないといけません。

23.プレフィッティングにおいて、左レンズの頂点間距離が右レンズより広く、また左パッドが強く当たっている。再調整方法として、正しいのはどれか。

A.左のテンプルチップの下曲げ位置を後ろ寄りに修正する。
B.右のテンプルチップの下曲げ角度を少なくする。
C.左パッドの当たりを緩く修正する。
D.右テンプルの開き幅を小さくする。

解答・・B

【個人的には、正解が曖昧だと感じます。】

【解説】

明らかに間違いなのは、選択肢A(より酷くなります。)と選択肢C(緩く修正する方法を問われている為、答えになっていない)です。

選択肢Aが間違いであるならば、『選択肢Aの逆を行う』も正解である可能性があります。

問では、以下のような状態だとします。

テンプルの左右開き幅の違いである可能性もあります。

選択肢Bが正解である場合には、耳介の下方で当たっているのかを確認しないといけません。曲げの角度がきつい場合には上部へ浮く様子も見てとれる筈です。ただし、この問にそのような記述はありません。

選択肢Dの可能性もあります。その場合には、こめかみ部の圧迫感は適正であるなどの条件の記述が無ければ、選択肢Dも正解です。

次回は、実際の画像で問題文を作製して欲しいですね。

24.通信販売について、誤っているのはどれか。

A.通信販売のクーリングオフは 8 日間である。
B.インターネットによる注文も通信販売である。
C.通信販売では返品特約に従った返品は可能である。
D.通信販売では、原則として返品できない。

解答・・A

【解説】

『特定商取引』では、消費者は(冷静に考えた上で『契約をやめたい』という場合)申し込みまたは契約後、一定期間内は無条件で契約の解除(クーリング・オフ)ができます。

  • 『特定商取引』のクーリング・オフ期間
    • 訪問販売・・8日
      • 事業者が消費者の自宅に訪問して、商品や権利の販売などを行う取引。
      • キャッチセールス、アポイントメントセールスなど
    • 通信販売・・返品特約の記載義務があるのみ
      • 事業者が新聞、雑誌、インターネット等の広告にて、郵便や電話などにて行う取引
    • 電話勧誘販売・・8日
      • 事業者が電話で勧誘し、申込みを受ける取引
    • 連鎖販売取引・・20日
      • マルチ商法の1つで、再販売や販売のあっせんをする者を誘引し、特定負担を伴う取引
    • 特定継続的役務提供・・8日
      • 長期・継続的な役務の提供とそれに対する高額な対価を約する取引
      • エステティック、美容医療、語学教室、家庭教師、学習塾、結婚相手紹介サービス、パソコン教室・・これらの7つが対象
    • 業務提供誘引販売取引・・20日
      • 仕事を提供するという口実で、仕事に必要であると金銭負担を負わせる取引
    • 訪問購入・・8日
      • 事業者が消費者の自宅等を訪問して、物品の購入を行う取引
      • 不要品を高く買い取ります・・など

『通信販売』では、返品特約(返品についての当事者間における特別な合意)があれば、返品特約に従い返品できますが、それ以外は商品の欠陥が無い限り、原則として返品はできません

『特定商取引法』の目的は、『特定商取引』を公正なものとする事により、取引相手の購入等が不等な損害を受ける事のないように必要な措置を講ずる事、購入者などの利益の保護、適正かつ円滑な商品の流通を達成する事です。

25.眼鏡作製技能士について、正しいのはどれか。

A.弱視の幼児に対する視機能改善のための訓練をすることができる。
B.裸眼視力の測定、最高補正視力の確認をすることができる。
C.調節麻痺点眼剤を使用した屈折検査をすることができる。
D.斜視の診断目的の両眼視検査をすることができる。

解答・・B

【解説】

眼科医・・眼疾患に対する診断・治療や眼鏡作製の指示を行う
視能訓練士・・診療や眼鏡処方の為の検査を行う
眼鏡作製技能士・・眼鏡作製を担当する

眼鏡作製技能士は、仮に出来たとしても、こんな事しか許されておりません。『眼鏡作製』のみ・・だそうです。

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