目が良いのか悪いのか

一般消費者、眼鏡作製技能士を志す方に向けて

Last Updated on 2年 by 管理者

目が良いか悪いか聞かれますが

眼鏡店で測定する場合、

『ファッションでなければ、眼が悪いから眼鏡を作りに来ているのでは!? 心配なら、眼科さんの方が専門なんですけど・・・』と

いつも心の中で、ほんの少しだけですが思ってしまいます。

お医者さんでなければ、眼疾患などは分かりません。それは、お客様も十分承知の上だとは思いますが・・・。

では、何を聞きたいのでしょうか?

『眼の良さ』=『視力』と考えると

『裸眼視力』と『補正視力』、『完全補正値』はいくつです・・という返答はできます。

ただし、調節力があれば、弱度の遠視は、『屈折異常』はありますが『遠方視力は良い』です。

随意遠視とか相対遠視ですね。

因みに、調節による輻輳の為に『内斜位』になる遠視を『比較遠視』といいます。

これらは、『偽りの、視力良好』です。

視力が良くても、眼精疲労が起こりやすかったりします。

これでは、単純に、『眼の良さ』を『視力』では言い表せない事もあります。

『視力』が良くても、『視野欠損』があるかもしれませんし、『眼位の異常』や『調節異常』があるかもしれません。

『眼の良さ』=『屈折異常値』と考えると

以下のように分類する事ができます。

  • 屈折異常による、『近視』の分類
    • −3.00D以下が弱度近視
    • −6.00D以下が中等度近視
    • −10.00D以下が強度近視
    • −15.00D以下が最強度近視
    • −15.00D超が極度近視
  • 屈折異常による、『遠視』の分類
    • +3.00(+2.00)D以下が弱度遠視
    • +6.00(+5.00)D以下が中等度遠視
    • +10.00D以下が強度遠視
    • +15.00D以下が最強度遠視
    • +15.00D超が極度遠視

これなら、『弱い近視です』とか、『中等度です』・・・などと客観的に答えられそうですね。

『眼が良い?』=『眼鏡を作った方が良い?』と考えると

結局は、『日常生活で、何を不便と感じているのか』などの主訴や副訴によります。

それによって、眼鏡作製により改善させる優先順位が変わります。

例えば、

  • 遠くを見えやすくしたいのか、
  • 近くを楽にしたいのか、
  • 遠くも近くも見えやすくしたいのか、
  • 眼の疲れをなくしたいのか・・・等々

少なくとも、『どうしたいのか?』はしっかり決めて欲しいですね。

定期健診以外で、健康なのに病院には行かないですよね!?

健康体で『とりあえず何か薬を処方してください』ってならないですよね。

例えば、何も不便を感じていないのに、『眼鏡を作成した方が良いですか?』と聞かれても、『ん~、どうしたいですか?』となります。

それは、眼鏡を掛けることで、新たな問題が出ることもあるからです。

ただ、測定結果によっては、作成した方が良い場合も勿論あります。

例えば、『気にしていなかったけど、言われてみればそうかも』という場合です。

普段、自覚しない部分で、測定により初めて発見できる場合です。

これはとても大事です。

この場合には、眼鏡を作った方が良いかどうかではなく、『眼科さんで診察』してもらう方が良い場合です。

ただし、医師免許を持たない眼鏡屋さんは、診断は出来ませんし、診断をしてはいけません。

医療行為となるからです。

『近視です』とか『遠視です』なども、考え方によっては診断になるかもしれませんね。

グレーゾーンです。

『オートレフラクトメーターが診断になる』という考えもありましたし、難しいですね。

眼科学会と眼鏡協会での争いは絶えないです。

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