眼鏡度数が強いとか弱いとか

一般消費者、眼鏡作製技能士を志す方に向けて

Last Updated on 3か月 by 管理者

眼鏡度数の強弱は、「自覚的」なものと「他覚的」なものとで分かれます。

強い弱いの表現が、どちらを指しているのかの見極めが大切です。

⦿ お客様との事例↓

お客様
お客様

今の眼鏡はパソコン画面が見えづらくて、近づかないと見えないのよ。

眼鏡を外すと、30cmくらいの距離もPC画面も見えなくて・・・

わたし
わたし

メガネの度数が少し強いようですので、少し弱くすれば見えるようになりますよ。

お客様
お客様

強くするんじゃなくて弱くするの?

だって、今の眼鏡は近づかないと見えないのよ。

老眼ってすすんでいくんじゃないの?

わたし
わたし

わかりました。試しに、こちらの眼鏡をかけてみて頂けませんか。

どうですか、少し離れたPC画面は見えますか?

お客様
お客様

離れたところもよく見えるようになりました。

強くしたんですか?

わたし
わたし

度数は弱くしました。

見たい距離で度数は強くも弱くも変わります。

ただ、近くが少し見えづらくなりますので、どちらも見たいなら中近両用などでも良いかもしれませんね・・・。

お客様
お客様

眼科でも強いとか言われて良く分からなかったのよ。

でも、よくわかりました。ありがとうございます。

わたし
わたし

感じ方としては弱く見えていたんですよね。

難しいですよね。ご理解いただけて嬉しいです。

今回の場合を補足しますと、眼の屈折異常は「弱度の近視」でした。

手元用眼鏡の度数は+2.00Dほどで読書距離としては最適だったのかもしれません。今回は、度数を弱くして+1.50Dにすることで明視距離を遠方よりに離しました。

ただ、「度数を弱くすることで明視距離が遠くになる」というのは、全ての方に当てはまるわけではありません。

例えば、中等度以上の近視では、近用眼鏡でもマイナス度数になることが多いですが、度数を弱くすると明視距離は近くなります。先ほどの様に遠ざかりません。

これらも顧客にとっては混乱させてしまう原因なのかもしれませんね。

  • 自覚的な「強い」は装用感について
    • 眼精疲労、クラクラする、気持ち悪い、慣れづらさ、頭痛、目眩など
  • 他覚的な「強い」は屈折異常度数について
    • 近視度数や遠視度数などに対して過矯正、作業距離と明視域の違いなど

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