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『正乱視の補正』を考えてみましょう。
- 正乱視・・眼球の経線により屈折率の異なる乱視
- 円柱レンズで矯正される
- 不正乱視・・主に角膜(まれに水晶体)の表面が凹凸不正の乱視
- 基本的には眼鏡レンズで矯正されず、コンタクトレンズで矯正される
- 角膜疾患により起こる事が多い
- Placido角膜計で検査すると、同心円が不規則に歪んで見える
円錐角膜や翼状片などでは、『不正乱視』が多くみられます。
『不正乱視』の眼鏡補正はかなり複雑だと考えます。
詳しく説明しませんが、乱視処方をしない事では無く、不正乱視以外を補正していきます。
『進行などにより、度数変化が起こる』、『乱視度数の測定値が、本来よりも強く測定されやすい』という特徴があります。
正乱視の補正
例えば、眼鏡レンズ『C−1.00 Ax180°』で補正される近視眼を考えますと、
眼の要素は『C+1.00 Ax180°』となります。
眼の要素が凸であり、凹レンズで相殺する事で補正できます。
スコア表記しますと、以下のようになります。
そして、円柱レンズは、『縦軸に屈折力[D]、横軸に方向[°]』として作図をしますと、以下の様なカーブとなります。
では、眼の要素『C+1.00 Ax180』の近視眼に、眼鏡レンズ『C−0.75 Ax180°』を装用させた場合の未補正度数はどうなるのでしょうか。
上図から、未補正度数は『C−0.25 Ax180』となるのがわかります。
因みに、眼の要素『C+1.00 Ax180°』の近視眼に、眼鏡レンズ『C−1.00 Ax10°』を装用させた場合の未補正度数は以下のようになります。
上図から、未補正度数は『C−0.35 Ax140°』となります。
完全補正と同じ乱視度数でも、
補正する乱視軸が10°ズレると、本来の乱視軸180と10°の半分の値から、45°ズレた方向に『別の乱視』が発生します。
この乱視を『残余乱視』といいます。
【上のような『残余乱視』を計算できるものを作成しました。】
このように正乱視は補正されています。
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