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一般的に、ルーペと老眼鏡との違いは、
『ルーペ』は、拡大させて見易くするものです。倍率(1.5倍、1.6倍‥など)で表記されます。
一方、『老眼鏡』は、明視域を近く寄りにするものです。度数(+1.00D、+1.50D、+2.00D‥など)で表記されます。
ルーペで見えている虚像は、あたかもそこから発散してしていると見なされる光束線がルーペから射出しています。
ルーペは、実物よりも大きな虚像を作り出す作用がありますが、その倍率は虚像そのものの大きさではなく、見かけの大きさで決まります。
つまり、眼から虚像の先端を見込んだときの角度を倍率の計算に用いられる虚像の大きさとしますので、見込み角は虚像のでき方により変化します。
ルーペの倍率
ルーペの倍率が上がり、大きく見えると網膜像も大きくなりますので、解像度も上がります。
ただし、その『拡大率』の表示は国際的に統一されてはおりません。各メーカー間でも異なります。
- 拡大率の表示(例)
- 『基準倍率』・・・ルーペ度数[D]を4で割ったもの
- 『最高倍率』・・・基準倍率に1を足したもの
- ルーペのレンズ度数[D]を表示したもの
- 面積比で何倍なのかを表示したもの
『基準倍率』と『最高倍率』では、使用方法が異なります。
『基準倍率』と表示されているものは、レンズの焦点距離に物体が位置するようになっております。
『最高倍率』と表示されているものは、ルーペを眼に密着させて使用します。
『ルーペ』の度数を選ぶ際には、以下の表を参考にしても良いでしょう。
面積比で表された『ルーペ』の場合には、例えば以下のようになります。
つまりは、縦と横がそれぞれ等しい倍率に見えるわけではありません。
順に面積比で2倍になりますが、横の長さは1.4142‥倍になります。
以上、これらの『拡大率』は、
補正レンズによる『像の拡大』や『像の縮小』の割合を表す『SM(眼鏡倍率)』とは異なるものとなります。
- SM=Mp×Ms={1/(1−lv×Dv)}×{1/(1−t/n×D1)}
- SM・・Spectacle Magnificationの略で、眼鏡の像倍率
- Mp・・Power factorの略で、パワーによる要因
- Ms・・Shape factorの略で、形による要因
- lv・・レンズ後面頂点から眼の入射瞳までの距離
- Dv・・レンズ後面頂点屈折力
- D1・・レンズ前面の屈折力
- t・・レンズの厚み
- n・・レンズの屈折率
老眼鏡は、眼の調節機能を補助するもので、眼の状態(近視・遠視・乱視)や見たい距離により度数は様々です。
見える物の大きさは基本的にはそんなに変わりませんが、度数が強い場合にはピントの合う距離が眼に近づく為、その結果大きく見えることもあります。
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